1972年の発売から40年以上のロングセラーとなっているぺんてるの製図用シャープペン「グラフペンシル」。
その安っぽい見た目から「本当に800円の価値があるの?」と思っている方も少なくはないのでしょうか。
今回はそんな「グラフペンシル」の紹介と実際に使ってみてのレビューをしていきます。
製品情報
名称 | グラフペンシル |
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メーカー | ぺんてる |
本体価格 | 800円(税込880円) |
長さ | 14.7cm |
重量 | 9.5g |
芯径 | 0.5mm 以下は廃盤 0.2mm 0.3mm 0.4mm 0.7mm |
公式HP | https://www.pentel.co.jp/products/automaticpencils/graphpencil/ |
グラフペンシルの特徴
クラシックで洗練されたデザイン
グラフペンシルのその細身のボディは、他のシャーペンからは感じられないクラシックな雰囲気を醸し出しています。
それもそのはず、なんとこのグラフペンシルは1972年に発売され、40年以上の歴史をもつロングセラー商品なのです。
軸はプラスチック製となっており多角形の形状です。グリップの部分だけ丸い円形になっています。
黒い軸にシルバーの口金やクリップ、ノック部分のパーツが程よいアクセントとなっています。クラシックな雰囲気を醸し出しつつも、統一感のある引き締まったルックスです。
写真では見えにくいのですが、表には「Pentel JAPAN」の刻印があります。
こちらも見にくくて申し訳ないのですが、裏には「GRAPH PENCIL」の刻印が入っています。
さすが、製図用としてプロのために作られたシャーペンです。そのデザインにからは一切の無駄も感じさせません。
金属チャックと一定の芯を送り出す機構
グラフペンシルのデザインは仕事を前提とした一切の無駄がない仕上がりとなっています。ですが逆に、そのシンプルさが人によっては安っぽく見えてしまうようです。「100均のシャーペンと何が違うの?」「本当に800円の価値があるの?」と疑問に思っている人も少なからずいることでしょう。
でも、侮るなかれ。
グラフペンシルはチャックに耐久性の高い金属チャックを使用しています。
※チャックとは芯を送り出すパーツのことです
今は1000円台のシャープペンでもプラスチックを利用しているものも少なくありません。
そんな中、800円で金属チャックを使用しているというのはグラフペンシルの強みです。
さらにこのチャックは、口金を外した状態でもノックをすれば芯を送り出すことができます。(ほとんどのシャーペンは口金が付いていないと芯を出せません)
この機構により、たとえ口金が緩んでいることに気が付かなかったとしても、安定して芯を送り出すことができます。
耐久性や筆記時の安定性は100均のシャーペンとは比べ物にならないでしょう。800円のシャーペンとして十分な能力を持っていると言えます。
4mmのガイドパイプで視認性が抜群
グラフペンシルは製図用シャーペンなので、4mmの長いガイドパイプを備えています。
そのため、筆記時は書いている文字が非常に見やすく、細かい文字や図形などを正確に書くことができます。
また、定規を当てやすいのもポイントです。
とにかく軽い!
グラフペンシルの重さはなんと9.5g。
同じぺんてるのスマッシュは13g、フルメタルボディのグラフギア1000は約20gとグラフペンシルの2倍ほどの重さがあります。
軽いがゆえにその取り回しの良さは圧倒的です。さっと取り出せてさっと書ける。この手軽さはグラフペンシルの魅力の1つです。
実際に使ってみた!
軽い力でさっと書ける!
グラフペンシルの重さは9.5g。その軽さから私は使用前、まさしく100均のシャーペンのような軽くても力を入れないとはっきりと濃く書くことはできない、チープな書き心地をイメージしていました。
でも、それは大きな間違いでした。
グラフペンシルの重心バランスは高すぎず、低すぎない。まさに絶妙な重心バランスです。
そのおかげもあってか、力を入れずとも濃くはっきりとした文字を書けました。
さらにペン先のブレも全くなく筆記時の安定感は抜群です。
軽い力でも濃くはっきりとした筆記ができる。
簡単なメモをとる時や、時間との戦いである試験などの場面では大いに活躍すること間違いなしです。
見た目以上に頑丈な質感
グラフペンシルでよく話題になりがちなのがそのシンプルが故の安っぽく見えてしまうルックス。そのせいか100均のシャーペンと同じくプラチックですぐに壊れそうと感じている方方もいるようです。
ですがご安心ください。
このペン、見た目以上に頑丈です。
私は購入してから1週間ほど筆箱の中に入れて使用してみましたが、軸が折れそうなどといった心配は一切ありませんでした。
中には10年以上も愛用している方もいらっしゃるほどです。プロのために作られたグラフペンシルは耐久性も十分でした。
汗をかくとグリップは滑りやすいかも…..
グラフペンシルのグリップはプラスチック製で、いくつもの溝が入っています。
ですが、例えばステッドラー 925-35のように指がグリップに引っかかるというような感触はそれほどありませんでした。
そして手が湿っているとけっこう滑りやすくなります。
重さが軽く長時間使っても疲れにくいだけに、この点は少し残念です。
クリップが手に当たる
実際に使ってみるとよくわかるのですが、クリップが他のシャーペンよりも大きめなせいか持っていると手に当たります。
長い時間書き続けていると芯が丸くなってきて、芯を尖らせるためにペンを回すと思うのですが、持ち方を変えるとクリップに手が当たるので使っていてもどかしさを感じました。
まとめ:800円でも、仕事を前提とした妥協のない作り
実際に使ってみて、グラフペンシルに800円の価値がないとは全く思いませんでした。
・無駄のないクラシックでシンプルなデザイン
・軽やかではっきりとした書き心地
・軽くても、頑丈な質感
まさにプロのために作られた一切の妥協がないシャーペンです。
確かにグラフペンシルの発売から40年以上が経過している現在では、値段以上の機能性と書き心地を備えたシャーペンがいくつも登場しています。
ですが、時代を超えて愛され続けてきたその魅力は本物でした。
40年以上のロングセラーを誇るグラフペンシル、ぜひ手にとってみてはいかがでしょうか?